季節ハタハタ釣り苦戦日記(2019年)後編

12月9日 酒田北港 ~ 金浦漁港 ~ 象潟漁港

 昨日は、午後3~4時ころ、酒田北港~金浦~象潟と偵察に回ってみた。まず、酒田北港だが、数人が竿を出していた。しかし、釣れている気配はなかった。次いで金浦港へ。港嶋の駐車スペースは今日も満杯だ。釣り人たちだが、港口に集中している。前日と違って、水路、本港内は閑散としている。本港口に並んだ釣り人たちは熱心にシャクリを繰り返すも、ハタハタはまったく舞わなかった。
 漁協の建物の後ろを通り抜け、飛蚊港へ向かう。漁協前の岸壁には肩幅間隔でかなりの数の釣り人が並んでいた。一時は釣れたのかもしれないが、通りかかった時は誰にも釣れていなかった。飛蚊港は北側の岸壁に4人ほどの釣り人が見えた。釣れていそうもないで手前でUターンする。

 帰路は、素通りした象潟港を覗いてみた。路上には車が連なり、水路の東側には肩幅間隔で数十人を超える釣り人が並ぶ。水路の入り口側よりは水路が尽きて船溜まりになる港内側寄りの方が頻繁にハタハタが舞う。足元ではなく、チョイ投げと遠投で遠目を狙っている。この辺りのポイントはカマスのそれと一致する。魚の群れが滞留するところのようだ。まだ、象潟はいけそうだと思いつつ竿を出さずに帰路に就く。

 そして、今朝、金浦港へ直行。夜中は釣り人の数が少ないのでマイペースで楽しめる。午前3時半ごろ着くと、すでの港嶋の駐車スペースに結構な車が停まっている。それにしては竿を出している人数が少ない。その彼らだが全く釣れていない。どうも大半は車の中で様子見のようだ。
 早々に見切りをつけて、昨日釣れていた象潟港へ。水路東側では20人を超える釣り人が竿を出している。しかし、しばらく見ていたが誰にもハタハタは上がらない。路上駐車の車の数は20台などと云うものではないから、他は車の中で様子見のようだ。ここも竿を出さずに、酒田北港へ向かう。

 酒田北港では、先日1尾釣れたと写真付きで某釣具店のHPに情報がupされていた。火力側の防波堤ではルアー釣りらしい釣り人が数名竿を振っていた。水路に並行して走る道路沿いの駐車スペースにはポツンポツンと車が停まっている。いつものポイント付近に車を停める。付近には4~5台の車が停まっているだけだ。しかし、実際に竿を出しているのは二人だけ。そのうちの一人に様子を聞いてみる。全くダメらしい。彼も、某釣具店の1尾釣れたの情報に誘われてきたと云う。もう一荒れしないと期待出来そうもない感じだ。


12月10日 仕掛けづくりも、また楽し

見てくれはあまり気にしない。人間の見てくれと魚の見てくれは違う。

釣りの楽しみの一つに仕掛けづくりがある。私は船釣りが多かったから仕掛けは自分で作るのが習慣だった。スポーツ新聞の釣り欄に竿頭としてたまに名前が出るのが嬉しくて随分と工夫したりした。釣果と仕掛けの関係は明らかにある。もちろんその仕掛けにあった使い方も含めてだが。
 
 今季の季節ハタハタ釣りは、ずっと自前の仕掛けを使い通している。実は、自製の仕掛けはその前から使っている。この秋のアジ釣りからだ。吹浦漁港も釣り人の数が増えて思うようにポイントに入れなくなっている。混雑する前はマズメ時の1~2時間を足元で釣るやり方をしていた。これでいい時は40~50尾も釣れた。しかし、その場所がいつも塞がるようになってカゴ釣りに変えた。そのカゴ釣りも、今季から特に混雑し始めて、ポイントに立てない日が多くなっている。それまでは多くても3~4人だったのに。
 しかし、釣り人が増えるといいこともある。人それぞれいろんな釣り方をする。その中には釣果をげるための結構ためになるヒントがあったりする。秋田エリアのサビキがそうだった。ライバルが増えると仕掛けやコマセの撒き方、誘い方などで釣果に差が出てくる。この秋田エリアのサビキがそうだった。私は大抵一個100円程度の安サビキを使っていた。ところがこの秋は、このサビキにはアジが食ってこないのだ。そこで結構な数を買い込んでいた安サビキを、秋田エリア風に改良してみた。そしたら、これが的中して人並みに釣れ始めたのだった。たしかに、フラッシャーなしの白スキン巻きはアジの食いが良い。

 さて、ハタハタ釣りの仕掛けだが、去年は渓流バリを使った餌釣りで釣果を上げた。去年の酒田北港は一月の半ばまで居残りのハタハタが釣れた。毎日のように夜明け前に竿を出し、9時ごろには竿を畳むパターンを繰り返した。朝マズメは活発に餌を追うらしく束釣りもあったりした。
 今季は餌釣りを主体にと考えて餌釣りの仕掛けを事前に準備しておいたが、金浦で始まった爆釣は餌付の手間が要らないサビキで十分だった。そこで、秋田エリアからヒントを得たサビキを考案して自製してみたのである。

 釣りに行ったら釣れている人の動作や仕掛けの観察は必須だ。前々から気になっていたのがハリだった。良く釣れているのは矢島型なのだ。そこで、昔アユの転がしに使い道具箱の隅に残っていたハリ(単バリ)を持ち出して、フラッシャーと白スキンで巻いてみることにした。1セットが5本バリ、そのうち2本はフラッシャーなしにした。フラッシャーなしのハリは軸が長いキスバリだ。いい群れにあったのが一番だが、爆釣モードに、今季はずっとこの仕掛けを使い続けている。
 矢島型のハリだが、元々スレで釣る用途に開発されたハリだ。ハタハタ釣りはスレで釣ることになるので理屈は合っている。しかし、それだけではない。魚は外しやすいし、返しがないので着衣などに刺さった時でも簡単に外すことができる。

 実際使ってみての感想だが、掛かり具合についてはキスバリも矢島型も大差がなさそうだ。居つきの群れには食わせ釣りが有効だが、これにはフラッシャー無しのキスバリ(下から2番目という位置も関係ありか?)に分がありそうだ。なんやかんやで、年金爺の頭の中はハタハタ釣りのことでいっぱいなのである。


12月11日 金浦漁港 ~ 象潟漁港 ~ 酒田北港

 昨日も竿を出さずじまいだった。午後の上げ潮に合わせて金浦、象潟に行ってみた。まず、金浦港嶋に車を停めたが数日前とは様変わり。停めてあるある車は10台にも満たない。そして、実際竿を出している人は数人。その彼らだが、まったく釣れている気配がない。他は車の中で様子見だ。凪の水面を覗いてみるも魚影はない。もう、帰ってしまったようだ。

 漁協を通り抜け、飛蚊港に向かう。漁協前でも釣り人はパラパラ。ここも釣れている気配はない。飛蚊港には20人ほどが竿を出していたが、ここも釣れていない。
 早々に退散して象潟に行ってみた。ここも閑散としている。水路脇には季節ハタハタ漁の網が揚げてあった。もう、季節ハタハタ漁は終わりか・・・。そのまま7号線を南下し、酒田北港へ。火力側の防波堤にずらりと車が停まっている。いよいよ来たかと胸が高鳴るも、誰にも釣れている気配がない。それ以前に釣れた時もあったのか・・・?しかし、釣り上げただろうハタハタの姿はどこにもなかった。そこを通り過ぎ、水路を覗くも2~3人が竿を出しているだけ。これも釣れていない。竿を出さずに退散だ。

 そして今朝、午前4時半ごろ酒田北港について様子見を。火力側にも水路側にも釣り人は数えるほど。どちらでも竿を出さずに車の中で様子見だ。水路に降りてヘッドランプの光で水中を覗いてみる、凪なので水中の様子がよく見える。ハタハタが居れば直ぐ分かる。100mほど歩いてみたが、たまに見えるのは小フグだけ。早々に退散だ。

 昨日は、鮓にしようと下漬けしてあったハタハタ10キロほどを本漬けにした。ブリコが7割ほどの贅沢なハタハタ鮓だ。正月ごろには漬け上がる。美味しく漬け上がるといいのだが。


12月12日 地元漁港

 いつものように早起き。釣りの身支度を終え、夜中のコーヒーを飲んでいると激しいい雨音が聞こえてきた。雷も鳴っている。ハタハタ起こしの嵐は金曜日ごろと記憶していたのに・・・。すぐに、お気に入りに登録してある天気予測のサイトにアクセスしてみる。冒頭に赤字で暴風の文字。おらが庄内地方には暴風警報が出されているではないか。終日西の風7~8m、10mの時間帯もある。これは期待できそうだとニンマリ。季節ハタハタは時化に乗じてやってくる。酒田北港の偵察は夕方にのばそう。
 
 昨日の地元吹浦漁港の様子である。朝と午後の上げっぱなに偵察に出掛けた。もちろんハタハタ釣りの道具一式携えてだ。防波堤の上にはハタハタのブリコ交じりのカモメの糞がわずかに残されている。ハタハタがやってきたかもしれないだ。しかし、本体ではなさそうだ。
 例年、ここの防波堤は、2、3回はブリコ交じりのカモメの糞で埋まることがある。こんな時は確実に群れが入ってきているはずなのだだが、風も大波も遮る所がないので釣りにならなず、見送るしかないのが実情だ。しかし、たまにだが、時化後にウソのような凪が訪れ時があって、波が収まった水面から海中のハタハタの群れを覗き見ながら釣ることができたりする。

 午後に行った時はカモメが数十羽ほどに増えていた。いよいよ期待を持たせる光景だが、あちらこちらと探り釣りをしてもハタハタは姿を見せなかった。ルアー釣りも低調で、十人ほどいる中で大サバが一尾上がっただけだった。吹浦漁港は第三堤防が延長されてから沖の潮が近づかなくなっている。そのためイナダのナブラを近くでほとんど見ることができなくなってしまった。砂防工事としては成功でも、我々釣り師にはなんとも残念な結末だ。そのせいかハタハタも、その工事以来釣れていない。
 
 ちょうど近所のSさんが岩ノリ採りをしていた。もちろん、Sさんは海藻採りの鑑札を持っている。今年は異常なほど少ないそうだ。たしかに、例年なら波しぶきがかかる防波堤の平らな所にも岩ノリが付く。今年は、その気配さえない。
 その彼が、もらったものだと魚の入った買い物袋を見せてくれた。アブラッコとソイが5~6尾入っていた。昨日も顔を合わせた穴釣りの釣り人がくれたと云う。今の時期、波が静かな日は穴釣りも面白い。たまにだが良型のアイナメも混じったりする。

 そんなわけで、酒田北港はこの時化後に期待と云ったところだ。


12月13日 酒田北港 ~ 象潟漁港 ~ 金浦漁港

 昨日の海は荒れに荒れた。地元吹浦漁港でさえ大波が防波堤を超えて、いわゆるナイアガラの様を呈していた。これがハタハタ起こしと言われる気象だ。時化に乗じてやってきたハタハタの群れが接岸し、打ち寄せる波間に無数のカモメが突っ込む姿を見るのもこんな日だ。しかし、吹浦漁港では一羽のカモメも飛んでいなかった。

 今朝も早起きして偵察に出掛ける。季節ハタハタは夜の大潮の上げ潮時に接岸すると言われている。ここ2、3日は、まさに絶好の条件だ。偵察を怠るわけにはいかない。まずは、酒田北港へ。大時化の時は火力側の道路を通ると潮を被ることがある。高速入り口の交差点から入って行く。水路に沿った駐車スペースはガラガラだ。いつも駐車する場所には、着いたばかりらしい車が一台停まっていただけ。他に釣り人がいないので竿を出さずに様子見とはいかない。自分で竿を出してみた。少しづづ場所を変えて探ってみるも、どこも気配がない。もう一人の釣り人にもアタリはなさそうだ。早々に道具を仕舞い、象潟、金浦方面へと向かう。

 象潟の水路近くの路上には4台の車が駐車していて、竿を出しているのは二人だけ。全く釣れていない。ここもパスして金浦へ。港嶋の駐車スペースには数台の車が泊めてあった。しかし、竿を出しているのは遠く灯台の近くで一人だけ。しばらく眺めていたがケミライトのグリーンの光はただ上下を繰り返すだけだ。手前の水路で試しに竿を出してみたが、まったく気配がなかった。早々に竿を畳み、飛蚊港に。北側の駐車スペースには10台に満たない車がパラパラと停まっていたが、竿を出しているのは2、3人。全く活気がない。すぐに諦めて帰宅した。午後の上げ潮時に、もう一度酒田北港へ行ってみようと思っている。

追記:
 酒田北港の季節ハタハタは、午後の上げ潮にも乗っては来なかった。水路沿いには待ちわびる釣り人たちの車が50台ほど駐車していたが、実際に竿を出しているのはほんの数人。後は様子見。誰にも釣れていなかった。


12月14日 酒田北港 ~ 袖岡ふ頭 ~ 地元漁港

今朝も夜明け前に酒田北港へ行ってみた。土曜日の割には車の数が少ない。水路のいつものポイント付近で竿を出しているのは二人だけだった。降りて行き、そのうちの一人に話しかけてみた。まだ若い人だった。まったく釣れないと言う。そして言うには、象潟、金浦を回ってきたが、金浦では一部で釣れていて、象潟はまったくダメだったらしい。釣れていたなら何で移動してきたのかと気になったが、混んでいたとも話していたから、そのせいかもしれない。

 実は、昨日から始めたのだが、北港がダメだったら袖岡ふ頭のイワシを釣るべく、コマセを用意してあった。そこのイワシだが、半年近いロングランが続いている。昨日は、コハダとイワシが各10尾ほどと振るわなった。時化の直後で、潮が濁り条件が悪かったようだ。
 そして、今朝、まだ暗いうちから竿を出してみる。他に3台駐車していたが、彼らは車の中で様子見だ。やはり、暗いうちはイワシの回遊が無い。明るくなり始めたころからポツポツ掛かり始める。そのうちに三人が加わったが、一人はやおらタモを水中に突っ込んで掬いの態勢だ。水面にコマセを一つまみ投げ込み、それに寄ってくるイワシをタモで掬うのである。これが、結構効率が良くて、5~6尾も入ることがある。聞けば、良い時は一度に数十尾も入るという。今日は不調だと引き上げて行った。
 明るくなるにつれだんだん釣り人が増えてきて、と言っても10人ほどだが、イワシの回遊も活発になった。コマセを撒くと10~20尾の群れで代わる代わる押し寄せてくる。しかし、なかなかハリには食いついてくれない。それでも10~20センチ級を30尾ほど釣り上げた頃、隣の釣り人に電話がかかってきて、釣れ出したとつぶやいて急いで竿を畳み始めた。どこで釣れているかは言葉を濁して教えてくれなかったが、気になって私も竿を畳む。大浜ふ頭、酒田北港と覗いてみる。しかし、どちらでも魚が釣れている気配がなかった。やむなく、帰宅の途に。
 
 帰宅間際、気になって地元漁港に寄ってみる。大時化だ。大波が堤防を越えて内側に流れ落ちて来ている。帰りかけた時、遠くに一人堤防の上で気になる動きをしている釣り人が目に入った。明らかにハタハタが釣れている動きだ。道具一式を抱えて行ってみる。やはりハタハタだった。
 クーラーを覗かせてくれたが、30尾ほど入っていた。食いが一段落した時だったようで、彼は入れ替わりに帰って行った。移動しながら群れを探す。程なくして待望のアタリが。3年物のメスだった。その場所中心に攻める。ほぼ入れ食い状態だ。それもほとんどがメス。新群れだ。会心の笑みが湧く。そのうち、夫婦者がやってきて隣で釣り始める。彼らも好調だ。しかし、程なくして体が持って行かれるほどの突風が吹き始めて、泣く泣く竿を畳む。駐車場に戻る前に雨まで降り出した。予報通りだ。今日の午後から明日いっぱいは悪天候が続くとなっていた。

 帰宅し、釣った魚の処理をしながら天候の回復を待つも、近くで雷が頻発するし、雨脚も一段と強くなるばかりだ。断念するしかない。おそらく、明後日に行っても群れがとどまっている保証はない。釣り人にとっては不運だがハタハタにとっては幸いな天気具合に、なぜかホッとしている部分もあったりする複雑な心境だ。


12月15日 酒田北港

 午前4時ごろ酒田北港の水路脇に車を停める。いつも竿を出す南から数えて2番目の風車付近は肩幅間隔で釣り人が並び全員爆釣モードだ。竿を出す余地がない。ヘッドランプの灯りが延々と続く。最盛期の賑わいだ。水路には昨日の夕方ごろ新群れが入ってきたらしい。徹夜組だろう。大抵の大型クーラーが7~8分目埋まっている。
 
 私も空いている外れた場所で竿を出してみた。先行した両隣は入れ食いなのに、こちらはなかなか当たらない。ペースをつかむまで結構な空白時間があった。サビキを変え、釣り方を変えて何とかペースをつかむ。しかし、両隣並みとはいかない。何かが違うのだ。じりじりしながら2時間ほど釣って竿を畳む。後で数えたら30尾ほど釣っていたが、メスは一尾だけ。

 大混雑なので一級ポイントには入れないが、ハタハタは広く釣れているので、欲を出さなければそこそこは楽しめそうだ。


12月17日  とっておきの場所(地元漁港)で、ひっそりと

 我家には業務用の冷凍庫が一台あるが、これがハタハタで満杯だ。よせばいいのだが、それでも、また出かけてしまう。だからこれから釣ったハタハタは保存食にするしかない。まずはハタハタ鮓だ。金浦で大釣りした時のハタハタを使う。ブリコハタハタを7割ほど使った贅沢な鮓だ。甘酸っぱいブリコは絶品の肴になる。大樽一つの他にに、味噌が入れてあったプラ容器に一つを漬けた。コメ、麹を入れると10キロほどはあるはずだ。

 以下は12月6日のことである。

 残念ながら100%オスだった。

 今仕込みを終えたのはぬか漬け。とっておきの場所で、早朝と朝食後の各3時間ほど竿を出し100尾ほど釣ってあったものだ。酒田北港が爆釣だという情報は入っていた。しかし、あえて別の場所で釣ったハタハタだ。酒田北港のあの混乱、混雑ぶりにはどうしても違和感と怖じ気を感じてしまう。できるなら、そんなところには行かないで、たいして釣れなくても別の場所で釣りたい思ってしまう。
 この日のとっておきの場所は水深1.5mほどの何の変哲もない場所だ。早朝はサビキの食わせ釣り。朝食後は餌釣り。ハタハタ釣りは私のほかは一人いるだけだった。彼とは顔なじみだから適当な距離感が保たれていてストレスがない。人間関係の要諦は距離感。酒田北港や本荘マリーナのハタハタ釣りは、これを逸脱しているから違和感を感じるのだ。

 さて、ハタハタのぬか漬けだが、今は無いお袋は毎年漬けていたような気がする。しかし、これは塩辛くて子供の口には美味いものではなかった。だが、今になると懐かしい、郷愁の味だ。2、3日濃いめの塩で漬けてから、あらためてぬか床に漬けていく。重ならないようにハタハタを並べては糠を被せ、さらにその糠の上にハタハタを並べて糠を被せることを繰り返す。糠には適量のザラメと鷹の爪を混ぜる。2、3週間で漬け上がる。

 追記:

 今朝も午前5時ごろから、とっておきの場所で竿を出してみた。今日は初めから餌釣り。ヘッドランプで水中を覗く。昨日に比べたらかなり潮色が良くなっていて、水中の様子が見える。岸壁沿いに歩き回ってみたが、ハタハタの群れらしい影はない。とりあえず、昨日釣れたポイントに餌を落としてみる。なかなかアタラナイ。ようやく10投目を過ぎたあたりで待望の1尾目。しかし、その後もアタリは遠い。広く探り歩いたが1時間ほどで4尾の貧果。ハタハタはいなくなってしまったようだ。
 防波堤の外側の波も収まってきた。そちら側に群れで接岸する可能性は高い。時々、様子見に行ってみるつもりでいる。

 さて、爆釣続きの酒田北港だが、昨日TVで釣りの様子が放映されたという。今日の混雑模様が目に見えるようだ。酒田への買い物ついでに覗いてみるつもりでいるが、釣り道具は一切積みこまないと決めている。


12月18日  とっておきの場所

 とっておきの場所などともったいぶっているが地元の漁港の一部に過ぎない。ハタハタの群れが付く場所の何か所かは分かっているが、まだまだここは未知の釣り場だ。遮るものがなくて、暴風も大波ももろにぶち当たるから、カモメが騒いでハタハタ襲来を告げても、釣りにならない日が多いのも、この秘密の場所の泣き所だ。

 昨日は、探り当てた唯一の場所が不調だった。100尾も釣れば居なくなるぐらいの居つきのハタハタだったに違いない。捕れたのはオスばかりだった。しばらく居ついてメスの到来を待っていた連中かもしれない。

 その場所に午後4時ごろ再び行ってみた。と、先行者が二人いるではないか。場所は少し違うが、そこも過去に実績のあるポイントだ。遠くからでも釣り人の動きで釣れているいないは分かるものだ。ひっそりと他人のいない入れ食いタイムを楽しんでいるのが彼らの一挙手一投足にありありと出ている。近づいて、「入ってきているな~」と声をけてみるも、全く無視されてしまった。若者たちだった。邪魔者が来たなと云う敵愾心がむき出しだ。気持ちは分かるが・・・。
 ここは石が入っていて手前は根掛かりが激しい。彼ら二人はワーム釣りだ。この場所ではよい選択だ。私はサビキのチョイ投げで、まずはやってみる。しかし、アタラナイ。すぐに車まで引き返し、5.3mの磯竿を持ってくる。これで餌釣りだ。水深は1mもない。読み通り、ハタハタが順調に食いついてくる。
 しかし、ハタハタが掛かって竿を上げると出ている糸の長さが竿より短いのでハタハタははるか頭上でヒラヒラと舞う。足元は石積みだから不安定だ。竿を倒し、ハタハタを外す時、油断するとオモリが石と石の隙間に入って取れなくなってしまう。一苦労だ。
 午後5時のチャイムがなったら途端に食いが落ちて、15尾ほど釣って納竿。ワーム釣りの彼らからもアタリが遠くなったとボヤキが聞こえてきた。
 
 爆釣中の酒田北港の様子だが、昨日の昼頃、買い物帰りに寄ってみた。火力側の砂防と水路の火力側(北側)入り口付近で爆釣中だった。路上には片側駐車の車がびっしり。相変わらず肩幅間隔に並んでの釣りだった。


12月19日 酒田北港 ~ 地元漁港 ~  鳥崎旧漁港跡

 秘密の場所(地元漁港)が低調で今朝は酒田北港へ。水路に車を停めたのは午前4時ごろだったが、一級ポイント近くの駐車スペースは全部塞がってしまっていた。水路をのぞき込むと延々とヘッドランプが並ぶ。降り口近くに一人分のスペースが空いていた。そこで竿を出す。両脇はすでにスーパーの買い物かごにびっしりとハタハタを釣り上げている。右隣はコマセ袋らしいものを水中に沈めて連釣モード。期待して竿を出すも、私にはまったくアタラナイ。サビキ、餌釣りと変えてみるのだが状況は同じだ。左隣にもたま~にだが掛かってくる。釣れないのは私だけ。いたたまれなくてボウズで早々に退散する。

 自宅に帰りいつもの時間に朝食を取り、9時ごろに秘密の場所へ。岸壁に沿って、サビキ仕掛けを上下させて港内、港外とも広く探ってみたが全くアタリなし。ワームで好調に釣れていたポイントに戻りウキ釣りを試してみる。ここは根掛かりが多い。苦肉の策だ。しかし、ここも全く反応がない。
 100尾ほど釣った実績のポイントでもウキ釣りを試みる。幸先よく一投目で一尾が掛かったが、以後は沈黙が続く。そこに、地元のD氏がやって来て、鳥崎で上がっていると言う。即、移動。

 連釣中の4人の先行者の一番端に入れてもらう。ここも根掛かりの多い場所だ。まずはウキ釣りでやってみる。しかし、クサフグが邪魔をして釣りにならない。2尾釣って、サビキ仕掛けに変える。足元の浅場にも時々ハタハタがやってくるのが見える。ハタハタは確実に入ってきている。しかし、なかなかペースが掴めない。大釣りして帰った先行者の後に入ることができたがそれでも変わらない。さらには、たまに掛かったハタハタの数より根掛かりで無くしたハリ数の方が圧倒的に多い。
 またの根掛かりを機に納竿。10尾ほどの貧果。1mほどしか離れていない隣はほぼ入れ食い状態を続けている。その隣も、その隣もまずまず。その隣一番端っこの釣り人はほぼ私と同じペース。腕じゃない場所だと思いたいのだが・・・。
 
 鳥崎のポイントは、4~5人でいっぱいになるほど狭い。昔の漁港跡で、足元は不安定だし、出口近くは波をかぶるのでお勧めできる釣り場ではないのだが・・・。

2022年12月28日